以前に.NETでCDKを使うで書いたように、JAVAの実行ファイル(.jarファイル)を.NETのclass library(dllファイル)にConvertする方法を使えば、いろいろなJavaの便利環境を.NETで使うことができます。
今回は私の心の師匠のkさんのhttp://blog.kzfmix.com/entry/1214827204で使っていたOpsinを.NETで使えるか試してみました。
Opsinは化合物のIUPAC名をCMLに変換するモジュールで、CMLからさらにSDやSmilesなどに変換することができます。これを使えば、論文や特許に記載されている化合物の文字列から構造を起こすことができるという優れものです。
使ったOpsinはOscar3に入っているOpsin-0.5.3.jar。実は最初に0.1.0を試したのですが、どうもIUPACの認識率が低く、使い物にならんなーと思って諦めかけたのですが、このバージョンになってだいぶ良くなったので使うことにしました。
いつもどおりにIKVMでjarをdllに変換します。このときkeyfileがあれば指定することもできます。keyfile付きで変換することで「厳格な名前」付きdllにすることができるというわけです。
出来上がったdllをVisualStudioのC#のプロジェクトにいれます。そして
using OpenBabel;
using uk.ac.cam.ch.wwmm.opsin;
NameToStructure nts = new NameToStructure();
string cml = nts.parseToCML("4-iodobenzoic acid").toXML();
OBMol obMol = new OBMol();
OBConversion conv = new OBConversion();
conv.SetInAndOutFormats("cml", "can");
conv.ReadString(obMol, cml);
string smiles = conv.WriteString(obMol);
string[] smile = smiles.Split(new string[] { "\t" }, StringSplitOptions.None);
string result = smile[0];
こんな流れのコードを使えばIUPAC名からSmiles文字列を作ることができます。
ただ、特許や論文のIUPAC名はけっこういい加減で、" ' - などの使い方、あるいは半角スペースの入り方でOpsinがエラーを吐くことが多いです。Opsinに渡す前にIUPAC名のCleanが必要なようです。
またここで書いたOBConversionクラスですが、どうもメモリーリークがありそうなので、CMLの変換には使わない方が良いでしょう。このあたりについては次に・・・・
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